SRE Next 2024登壇レポート

2024.8.28

8/3 – 8/4に渋谷はAbema TowerにてSRE Nextが開催されました! 弊社もスポンサーとしてブース出展とセッションを担当させていただきました。

セッションではSreake事業部所属の岩﨑(@kojake_300)が登壇いたしました。 今回はセッション内容の要約をお送りいたします。

セッション内容について

今回は岩崎が「内製化を見据えた効果的なSRE支援のアプローチ」という題で登壇いたしました。 資料は以下に公開しています。

https://speakerdeck.com/kojake_300/sre-next-2024-nei-zhi-hua-wojian-ju-etaxiao-guo-de-nasrezhi-yuan-noapuroti

以下セッション内容をスライドを引用しつつ簡単に紹介いたします。

Sreake流SRE支援のロードマップ

Sreakeではお客様のチームに伴走する形でSREの思想やプラクティスをもとにしたご支援を行っています。 ただし、恒久的にSreakeがお客様のチームを支援し続けるのではなく、将来的にSREの思想をベースにしたシステム運営の実践・改善をお客様自身が主導して行っていける状態を目指しています。これを自走・内製化と呼んでいます。 以下スライドでは自走・内製化に向けてどのようなロードマップで実施しているのかを示しています。

支援では、まずSREの導入として、SREチームの組成や方向性をすり合わせ、SREを小さく始めていきます。SREの実演では、私たちエンジニアがSREに基づく運用を実演するとと共に、実演を介してエンジニアの持っている知識の移転を行い、移転した知識を元にお客様に実践頂きます。クライアントと共にSREとしてシステムを改善していく中で、新たな課題を発見し、整理・対処するステップを経てSREの実践をさらに発展させていきます。 この実演・知識移転・実践・発展のサイクルをお客様と何度も繰り返し実施していき自走・内製化ができている自覚を持っていただくことを目指します。

また、並行してSREの伝道を行います。SREの本質を伝えるためには、SRE支援が開始した際に一度説明すればいいというものではなく、継続的に意義や価値を伝えていく必要があります。ステークホルダー全員が営みに理解を示しモチベーションの維持と改善の実感を得ることができるようにします。

SRE支援として主導する際のアプローチ

以下スライドではSRE支援を主導する際のアプローチについて示しています。

Sreakeでは外部からSREをご支援するという性質上、まずはお客様から信頼いただくことが重要です。 そのため、影響範囲が限定的で且つ、効果の見込まれるコンポーネント等に改善点を見定めて、確実にポジティブな効果を積み重ねることを意識します。さらには扱うシステムそのものへの理解を深めることや本格的にバリューを出していけるように、スコープの線引きを控えて様々なトピックに取り組みます。 また、将来的にお客様にも主体的に携わっていただくために、お客様の担当者がそれだけの余力を持てるよう仕組みの改善やお手伝いを行ったり、ドキュメンテーションによるナレッジの永続化を図ります。

SREを実践し発展させていくアプローチ

当日のセッションではSREの実演・知識移転・実践・発展のサイクルで内製化に向けて成熟させていくステップの中でも、知識をどう移転していくかに焦点を当てて説明が行われました。

知識の移転にあたって実施することは、私たちSreakeの知識をお客様の暗黙知へ変換することと言えます。 このためのプロセスをSECIモデルを参考に説明しています。以下スライドに示したSECIモデルは共同化・表出化・連結化・内面化の4つのプロセスを経て形式知と暗黙知の間の変更を表現しています。

前述のロードマップのステップを当てはめて表現すると以下のような形となります。

またSECIモデルの各ステップで、どのようなSRE支援を行えば良いかについて以下に示しています。

SREを伝導していくアプローチ

SREの伝道では意識していること・心構えについて説明が行われました。

要素は多々ありますが、何よりも大切なのは自分たち自身が楽しみながらSREを体現していくことです。 つまらない営みになっては携わる人のモチベーションも上がらず続くものも続かなくなってしまいます。ある程度長い期間がかかるものであるからこそ当人が主体的に取り組んでいくためにはとても大事だと考えます。

オブザーバビリティとSRE支援

オブザーバビリティはシステムにおける暗黙知から形式知への橋渡しになります。

オブザーバビリティはシステムの内部動作を可視化することから、ブラックボックスからホワイトボックスへの変換を行っていると言い換えることができます。これは前述の知識移転を促進するためにとても有用です。オブザーバビリティの導入が目的にならないよう配慮しながらも、積極的に取り組むべきものであると考えています。

最後に

本セッションは大変盛況でAsk the Speakerでもたくさんご質問いただけました。 ご視聴いただいた方々、ありがとうございました! SRE Nextではブース出展も実施しておりまして、そちらの様子も含めてイベントレポートを発行しております。そちらもぜひご覧になってみてください。

https://note.3-shake.com/n/n87dd2135bdff

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